第3回 関東甲信越アルコール関連問題学会 大会長挨拶

『これからのアディクションを学び、次世代の支援者を育成しよう』

 第3回関東甲信越アルコール関連問題学会横浜大会開催にあたり、ご挨拶申し上げます。
当学会の母体である日本アルコール関連問題学会は、全国の地方ブロックのゆるやかな集合体で、各地方ブロックは、依存症の診療や支援に携わる方々や当事者、家族の方々等の情報交換や交流の場として活発に活動されています。一方、関東甲信越だけは地方会が存在していませんでしたが、2017年に久里浜医療センター院長の樋口 進先生、埼玉県立精神医療センターの成瀬暢也先生、敬心学園日本福祉教育専門学校の岡崎直人先生を始め、多くの方々のご支援、ご協力をいただいて設立されました。第1回は埼玉、第2回は東京で開催され、第3回は横浜で開催させていただくことになりました。
最近の依存症を取り巻く環境は、大きく変化しています。2013年には、わが国のアルコール関連問題の発生・進行・再発等を予防する目的で、「アルコール健康障害対策基本法」が成立し、令和1年度中には対策を推進する基本計画が、全国47都道府県で策定される予定です。また、2018年には「ギャンブル等依存症対策基本法」が成立し、ギャンブル依存への対策が義務づけられました。さらに、2019年に改訂される国際疾病分類ICD-11では、オンラインゲームへの依存が疾病として認められることが公表されました。このように、アディクションは時代とともに変化していますが、その一方で、アルコールや薬物への依存は、以前と同様に社会的にも大きな問題です。
第3回関東甲信越アルコール関連問題学会では、これらの新しいアディクションについて学んでいただくことと同時に、依存症の診療や支援にかかわる方々、特にまだ経験の浅い方々に発表の機会を提供することを目的にしたいと思います。
会場は、歴史的な建造物である横浜開港記念会館です。横浜の観光を楽しみながら、本学会を交流、再会、情報交換や学びの場などとして大いにご活用いただけるよう、そして、関東甲信越ブロックが他の地方ブロック同様に発展することを目指していきたいと思います。皆様のご協力を賜りますよう、どうかよろしくお願い申し上げます。




第3回関東甲信越アルコール関連問題学会
大会長 松下  幸生 (国立病院機構久里浜医療センター)














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